「ちゃんと片付けて」「ちょっと待って」が伝わらない?
言葉を“そのまま”受け取る子とのすれ違いを防ぐ技術
毎日のお子さんとの関わり、本当にお疲れ様です。
「何度言っても伝わらない」と悩むのは、決してあなたの伝え方が悪いからではありません。
お子さんの「言葉の受け取り方のクセ」を知ることで、スッと心に届く魔法の言葉が見つかります。
こんな「あるある」、ありませんか?
日常のこんなシーン、「うちの子もそうかも…」と思い当たることはありませんか?
「片付けて!」と伝えたのに…
おもちゃを部屋の端に寄せただけで「終わった!」と誇らしげ。箱には入っていないけれど、本人の中では「片付けた」ことになっている。
「ちょっと待ってて」が待てない
10秒も経たないうちに「まだ?」「もういい?」と聞いてくる。「ちょっと」が一体どれくらいなのか、不安でたまらない様子。
「ちゃんとして!」のフリーズ
お出かけ前、バタバタして「ちゃんとして!」と声をかけると、どうしていいか分からずその場に立ち尽くしてしまう。
言葉を「字義通り」に受け取る
「頭を冷やしてきなさい!」と言ったら、本当に冷蔵庫に頭を突っ込もうとしたり、おでこに氷を当てようとしたりする。
これらは決して「ふざけている」わけでも、「反抗している」わけでもありません。
お子さんなりの**「言葉の捉え方のルール」**が、大人のルールと少し違っているだけなのです。
なぜ「そのまま」受け取ってしまうの?
専門的な視点から、お子さんの頭の中で起きていることを覗いてみましょう。
キーワードは「中枢性統合(ちゅうすうせいとうごう)」
心理学や発達支援の分野で使われる言葉に「中枢性統合」というものがあります。これは、バラバラな情報をつなぎ合わせて「全体の意味(文脈)」を読み取る力のことです。
この力が少し弱いお子さんは、「木を見て森を見ず」になりやすいという特徴があります。つまり、目の前の「一つの言葉」や「細かい部分」に注目する力が強すぎるあまり、前後の空気や「隠れた意味」を想像するのが苦手なのです。
細かい部分(木)にはすぐ気づく!
「字義通りの言葉」
「今見えているもの」に集中。
全体(森)を把握するのは少し苦手
「暗黙の了解」
「言葉の裏の意図」に気づきにくい。
💡 つまり、どういうこと?
大人は「ちゃんと(=綺麗に、あるべき場所に)」という曖昧な言葉を使いますが、子どもにとっては「ちゃんと」という具体的な形が存在しないため、混乱してしまいます。彼らにとって必要なのは、「解釈の余地がない、具体的で明確な指示」なのです。
今日から使える!声掛け「具体化」変換ツール
「空気を読んで」と期待するのではなく、私たちが「伝わる言葉」に変換してみましょう。
知っておきたい3つのテクニック:①具体化する、②数値化する、③視覚化する
カードをクリック(タップ)して、言葉の変換例を見てみましょう!
※タップして裏返せます。まずは一つ、日常に取り入れやすいものから試してみてください。
うちの子はどのタイプ? 特性アプローチマップ
「具体的に伝える」といっても、お子さんによって得意な受け取り方は異なります。
下のボタンを押して、お子さんのタイプに近いものを確認し、ピッタリのアプローチを見つけましょう。
👀 視覚優位タイプへのアプローチ
耳からの情報よりも、目で見える情報を処理するのが得意なタイプです。言葉だけで長く説明されると、情報が流れていってしまいがちです。
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写真やイラストを使う:おもちゃ箱に中身の写真を貼る。「ちゃんと」の完成形を写真で見せる。
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タイマーの活用:「タイムタイマー」など、残り時間が色で減っていくツールが非常に有効です。
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文字で書く:小学生以上なら、やるべきことをホワイトボードに箇条書きにするのがおすすめです。